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ウッシーのコラム

天秤の巻

2015年12月14日

松風が山を洗ってゆく。
山茶花は揺れ、その度に京緋色の花弁が秋を削る。
早いものだ。
言葉にも出来ぬほど、驚くほどの早さで時は過ぎ去る。
その瞬きの間に息吹き、事切れていく。
いつか昔「人の命は平等だ」と教えられた。
ところが、世の中はこんなにも不条理に満ち溢れているではないか。
長生きする犯罪者もいれば、今日死んでゆく善人もいる。
人の命を天秤にかけることが非道徳なだけであって
世の中が不平等に成り立っているのはみな承知の上である。
食うか食われるか。
生きるためには人を蹴落とし、這い上がらねばならぬ時もある。
社会も政治も然り。
残酷な世の中から目を背け、批判ばかり垂らすようでは何の意味も ない。
況して、何もせず体たらくに幸せを望む者などに仏が情けをかけるはずがない。
いつだって、世界を変えるのは人間である。