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ウッシーのコラム

不愍の巻

2015年12月09日

深閑とした年の瀬の夜。
まだ些かの騒がしさを残しつつも、街は冬の装いに勤しんでいる。
もう幾分すれば暗然の底に沈んでゆくのだろう。
新春の麗らかな気配はまだ遠くあっても、どこか淡い旅情にも似た寂しさが
胸の奥をすーっと転がっていく。
時折、そんな寂寞に堪えられず、意味もなく車を走らせては
見ず知らずの土地で行き場のない空心を解放してやる。
じっとしていては、鈍重な冬の夜に飲み込まれてしまいそうな気がするのだ。
年甲斐もなく、哀れな不愍を感じながら
毎夜、迫りくる夜から逃げるように眠りに就くのであった。