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ウッシーのコラム

春光の巻

2015年03月17日

東の山間いから時折流れくる春塵は
雪の果てを惜しむように私の慕情を揺らした。
水温み、大地が芽吹くのを
親心でもあるかのように見守るその柔らかな兆しが
まだ固くうずくまる晩冬の息吹に融け合い
言いようのない懐かしさを生むのであった。
いつか見たあの雪解けの清々しさも
花冷えの凛々しさも
もう随分と遠い記憶のように霞んでいる。
田舎に馳せる想いが
喧騒の隙間を掻い潜って喘いでいるのを
ただ虚しく眺めている毎日である。