馬鹿馬鹿しさの巻
2014年12月09日
酔い痴れて鼻歌なんて口遊みながら千鳥足で歩いている人を見ると
あぁこの人は今とてもとても幸せなんだろうなぁと思うのである。
人は余計な考え事などしたくはないのだ。
出来ることならば何も考えず、猫のように気ままに過ごしたいところ。
ところが厄介なことに、生きるというのは実に面倒なことが多い。
そして実に馬鹿馬鹿しい。
そう、実はものすごく馬鹿馬鹿しいのだ。
何のために生きているのか誰も知らないで毎日生きている。
子孫を残すため?
それならばわざわざ何十年と生き長らえる必要などないだろう。
やることやって、とっとと楽になる方が効率的だ。
しかし、まるで夢遊病者のように毎日朝から晩まで働いて
そこに幸せを見出だ せるのかといえば、それまたそうではない。
うむ、やはりものすごく馬鹿馬鹿しい。
『幸せになりたい』と願うなら簡単なものだ。
余計なことなど一切合切考えず、気にせず、自分のことだけ考えていればよい。
どこかの国で戦争が始まろうが
世間が不景気になろうが
親友が困っていようが
家族が病気になろうが
なーんにも気に留めず私利私欲だけ求めればよい。
これほど楽なことがあるだろうか。
しかし、それがなかなか難しい。
人であるということはつまり考えることである。
本当の『幸せ』というのは『虚しさ』なのかもしれない。