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ウッシーのコラム

​峭寒の夜の巻

2014年01月18日

峭寒の夜。
不気味なほど丸い月が分厚い雲の隙間を揺蕩う。
爛漫の嫩葉を踊らせていた街路樹もすっかりその細い枝を露わにして
肉袒をなぞる女の指先のように艶かしくあって寂しくもある。
急にえらく冷え込んで、辛抱堪らずエアコンとストーブを併用している。
こうなると、外へ出て洗濯物をしまい込むことさえも億劫になってしまって
暫くの間は寒風に晒したまま放ったらかしにしてしまうのだ。
こんな色気も糞もない一人暮らしの生活に随分と慣れてしまった。
けれども穢身たる我が身に何の不安もなく、寧ろ希望のようなものが沸々と湧いてくる。
身寄りの無さを嘆くほどの孤独でもない。
かえって自由気侭に振る舞えるのは好都合だ。
しかし、この根無し 草生活のせいで困っていることが一つある。
それは『猫が飼えない』ということだ。
いくら相手が猫とは言え、私のように突拍子もなく何日も家を空ける主人では面目が立たない。
無類の猫好きである私が猫のいない生活を送ること10年。
そろそろ限界が近づいている。
人肌よりも猫肌が恋しいわけで
近所の野良猫を見かけては立ち止まって相手をしている。