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ウッシーのコラム

白む空の巻

2014年01月09日

空の白むのを静かに待つ心持ちというのは
どことなく落ち着かず、恋でも煩っているかのように胸の奥が狭窄する。
遠く昔に馳せた想いが今頃になって恥ずかしげもなく現れては
いつか心の底に埋めてしまったはずの羞愧やら何やらをほじくり出していって
私はその度に何かとてつもない嫌悪に駆られ
やはりもっと早くに床に就いておけば良かったと後悔する。
あれほど鮮明に闇から飛び出ていた皎月が新しい朝に飲み込まれていくのは
何かが深い海の底へゆっくり沈んでいくような物悲しさを含んでいる。
しかしその掴みどころのない、えも言われぬ情景に奇妙な安堵を覚えて
新しい夜明けに、新しい世界を見出すのである。
子どもの頃、生まれて初めて眠らずに夜を明かしたときのことを覚えている。
小学校の低学年だっただろうか。
それは小さいながらも、自分にとっては確かではっきりとした反抗で
今まで当たり前だったものを打ち破るほどの大きな覚悟のようにも思えた。
親へ向けた反抗というわけではなく、何か自分の今までの人生に抗うような感覚で
とにかく『自分の意思で何かやりたい』という気分の表れだったのだろう。
重いまぶたを必死に持ち上げながら朝を迎えたときの、あの何とも言えない気持ちは
今でも何となく胸の奥の方で燻っている。