JUG A BILLY CATS

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ウッシーのコラム

訪問の巻

2013年11月25日

つい昨日の話。
玄関を開けると、二人のご婦人が立っていた。
随分と教養の良さそうな風合いが顔に出ている。
低学歴の私はその時点で怪訝な顔つきを隠せない。
申し訳なさそうに私の顔色を伺うと、一人のババア・・・いやご婦人が
『お兄さん、今は幸せですか?』とド直球を投げつけてきた。
その突拍子もない唐突な質問に一瞬答えを探す私。
それを見逃さなかったご婦人は間髪入れずに
『人は幸せになるために生きていると思いませんか?』
うむ、ごもっとも。おっしゃる通り。ではさようなら。
と、ドアを閉めるはずだったが、次の一言が私の中の哲学スイッチを押すことになるとは
この時のババアは知る由もなかったのである。
『この世には不幸な方がたくさんいらっしゃいます』
哀れみの目を私に向けながら、慈悲深く憂いてらっしゃるようだが
待ちたまえ。これは言っちゃいかんだろう。
胡散臭い占い師じゃあるまいし、一端の宗教家が
『不幸な方がいる』と断言してしまうのは穏やかではない。
まるで自分たちは幸せな人間だと言いたいように聞こえる。
『私の言うとおりにすれば、私のように幸せになれますよ』とでも言いたいのか。
いや、そう言いたいのだろう。
だからこうしてわざわざ私の自宅まで押し掛けては熱心に布教しているのだ。
幸か不幸かなんて自分が判断するものであって、人が兎や角言うものではない。
仮に誰が見ても『不幸』な状況であっても
本人が幸せならそれは紛れもなく『幸せな人』なのだ。
といった具合に軽くジャブを入れてみたところ
『低学歴の人間は屁理屈ばかりで困りますわね~』とでも言うように
ババアたちはいかに自分が正しいかを主張し始めた。
もうこの時点で家に放り込んで徹底的に討論を交えたかったのだが
あいにく予定があったために
『時間がないので、また今度来てください』とお引き取り頂く結果になった。
何だか負けたような気分である。
去っていくババアたちの後ろ姿は妙に優越感が漂っていた。
今度来たら、あの幼稚な宗教論を思いっきり論破してやる。
もう来ないだろうけども。