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ウッシーのコラム

テリトリーの巻

2013年05月02日

チャリンコで空き缶を拾い集めているおじさん方を見かける度に
何とも言いようのない切なさがこみ上げてくるものだ。

どうやら、彼らの業界の中でもテリトリーがあるらしく
他所のテリトリーにうっかり足を踏み入れた日には厭悪に溺れることとなる。
自由気ままに旅気分で町を流しているとばかり思っていたが
彼らも色々と苦労をしているのだろう。

そんな厳しい業界において、私のマンション周辺を管轄としているじいさんがいる。
50歳後半、無精髭を散らかしたその風貌は
まさに空き缶を拾い集めるために生まれてきたといってもよい。

何かに取り憑かれたように空き缶を漁るその後ろ姿は哀愁に満ち溢れ
これまでの人生が走馬灯のように垣間見れるほど窶れていたのだった。

その両手で抱え切れるほどの空き缶で
一体どれほどの幸せが買えるというのだろう。
空き缶程度でそのおじさんの忖度を計ることなど出来やしないが
幸せの重さというのは人それぞれ違うのだと改めて痛感した瞬間でもある。