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ウッシーのコラム

ゆっくりいこうぜの巻

2013年01月28日

近頃すっかり姿を消してしまった駄菓子屋。
こんな私でも幼少の頃は100円玉を握りしめて友達と通い詰めたものだ。
畦道を抜けたところにその駄菓子屋はひっそり佇んでいて
重い木製の引き戸を開けると静寂の中で囲炉裏がパチパチと音を立てている。
呼び鈴もなく『おばちゃーん!』と声を張り上げると
漸く奥からお婆ちゃんが現れるという今では考えられないシステムである。

決して裕福とは呼べない生活だったが
その時ばかりはまるで宝箱を漁るような刹那の幸せを実感していたことだろう。
たった100円の取るに足りない幸せでも
当時の私にとっては十分すぎるほどの価値であった。

では大人になると、その取るに足りない幸せに価値を見出せないのか。
決してそんなことはないはずだ。
知らず知らずのうちに自分を大人に仕立て上げて
小さな幸せを拾い上げることに抵抗を抱く。
馬鹿げたことに時間を費やすことを『大人げない』と笑って
その結果大きな幸せさえ拾えずに子供の頃の自分を羨む。

誰だって子供の頃の思い出に宝物は隠れているものだ。
しかし、あまりにも『大人』という仮面に捉われすぎて
自分らしく生きることを忘れてしまった大人は多いのではないか。

子供みたいだと笑われることは恥ずかしいことではない。
大人を演じ続けても疲れるだけじゃないか。