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ウッシーのコラム

成人の巻

2013年01月15日

マサイ族では、男は15歳で狩りに出るという。
一人でライオンを仕留めて初めて成人と認められるそうだ。
つまり、ライオンに怯える30歳の中年男性よりも
勇敢にライオンと闘える15歳の少年の方が一人前の大人として見られるわけだ。
強い者が生き残り、弱い者は淘汰されてゆく。
自然界の摂理とは常に残酷である。
かつては日本もそうだったのだろう。

成人の定義なんてものは国によって変わってくる。
幸いにも、日本に生まれた我々にとって
過酷な成人の儀式なんてものは存在せず
ご丁寧にも法律が線引きをしてくれる。
一人前だろうと半人前だろうと20年生きればみな大人だ。

一見すると平和な習わしに思えるが
この曖昧な定義が新たな格差を生
んでゆくのは避けられない。
『君たちは20歳を迎えたからみんな同じ大人です』と
強い人間も弱い人間もひっくるめて同じ土俵に立たされる。
つまり一人一人への期待やプレッシャーも同等なわけだ。

昔は血の気の多い若者が多かった。
他人を蹴落として這い上がるという競争心が向上心へと繋がったものだ。
しかし今や競争心は助け合いの精神へと変わり
ナンバーワンよりオンリーワンが求められている。

ところが、協調性や同調性が優先されるあまり
そのオンリーワンさえも蔑ろにされ
寧ろ人と違ったオンリーワンは仲間はずれにされる始末である。

そんな時代において
差別化されることなく育った新成人たちは
突然の社会の荒波に戸惑い、抗い、苦しむ。

あれほど助け合いの精神が大事だと言われたにも関わらず
会社に一歩踏み込めば『成績上げろ!トップを目指せ!』と罵声を浴び
ヤル気そのものを失ってしまう若者は多いと聞く。

いっそのこと、成人の儀式でも取り込めば
少しは骨のある若者が増えるかもしれない。