JUG A BILLY CATS

BLOG

ウッシーのコラム

珍味

2012年03月29日

以前書いた【タイで虫を食った時の話】がなぜか好評だったので
今回は、お隣の国ラオスで珍味を食った時の話をしよう。
尚、前回も今回も全てノンフィクションだということを前置きしておきたい。

乾季の真っ只中。
タイのバンコクからポンコツバスに揺られること10時間。
ラオスの首都ビエンチャンに到着したのは夕方だった。
陽はまだ高く、ほこりっぽい空気が鼻の奥に引っかかる。

とりあえず安そうなゲストハウスに転がり込んだ。
1泊200円の10人部屋ドミトリーはほぼいっぱいだった。

「ユー、ジャパニーズ?」
俺の上のベッドにいた白人の青年が不意に顔を出して言う。
やぁ!と手を振ると、待ってましたと言わんばかりに
ベッドから飛び降りて子供のような笑顔でカバンを漁りだした。
「ラオスは天国だよ!ここはフリーダムだ!ヘイヘイ!」
と俺の肩を揺すりながら、興奮気味に色々な写真を取り出し見せてくれた。
うーむ、確かに何か分からんが面白そうだ。

とりあえず荷物を放り出して町に繰り出す。
目的なんて何もない。どこに行くかも分からない。
そんな異国の地を一人歩いている瞬間こそが自分にとって至高の時であり
「あぁ、俺は今めっちゃ生きている!ごっつ生きとるでぇ!」
と、変に哲学的な思惑に駆られるのであった。
どうせ大阪の御堂筋を歩いていても、こんな感情は出てきやしないのだから。

屋台で麺をすすっていると、ゆでたまごを大量に売り歩く婆さんが現れた。
そして、そのゆでたまごは飛ぶように売れている。
うむ、これは気になる。
ということで購入。
婆さんにサンキューと笑顔で手を合わせる。
この後、悪夢が待っているとも知らずに。

スプーンが付いてきた時点でおかしいとは思っていた。
近くで食べてる人をこっそり監視してみると
明らかに「普通のゆでたまご」ではないことに気付く。
「何かおる!」
そう、殻の中に何かおる。
つまり、アレがおるんだなこれが。

ネタを明かすと、これはカイルークという料理で
孵化寸前のアヒルの卵を茹でたものだった。
東南アジアでは比較的メジャーな食べ物だなんてその時は知る由もない。

うー、これはさすがに食えんなぁと戸惑っていると
屋台のおっさんがニヤニヤしながら見ている。
悔しいから、お汁だけスプーンですくって口に運んでみた。
何というか、うまいかもしれん。
濃厚な鳥ガラスープみたいな。
しかし、本体(ヒナ)をいく勇気はなかった。
屋台のおっさんにあげたところ、むさぼり食ってた。
いつかリベンジして全部食ったろうと思ってます。
以上。


次回は「アイルランド一人旅・ダブリン編」をお届けします。